問題番号 : 103E61

本問は,103E59~61の連問の一部です。

 33歳の初産婦。妊娠39週3日,陣痛発来を主訴に午前10時に来院した。妊娠経過は順調である。
既往歴・家族歴:特記すべきことはない。
現 症:身長162cm,体重62kg。体温36.7℃。
検査所見:血液所見:赤血球360万,Hb 11.5g/dL,白血球10,000,血小板22万。CRP 0.8mg/dL。Leopold診察法第2段で大きくて板状の塊を右手に触れる。腟鏡診で子宮口から少量の出血を認める。子宮口は口唇状の柔らかさで中央に位置し,2cm開大しており,展退度は60%,児頭下降度はSP-2cmである。
入院後の経過:陣痛は次第に増強し,午後3時に自然破水した。内診で子宮口はほぼ全開大,児頭下降度はSP+1cm,矢状縫合は斜径に一致し,先進する小泉門は母体の左側に触れた。
 引き続き,児頭はSP+4cmまで下降したが,胎児心拍数モニタリングで90bpmの徐脈が5分間続いた。陣痛間欠は2分で,発作は60秒である。
 対応として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
88%

診断:胎児機能不全

選択肢考察
(解答率:×a

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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