問題番号 : 103E53

68歳の男性。中心静脈栄養管理のため右鎖骨下静脈からカテーテルを挿入した。静脈穿刺が困難で何度か穿刺を行い,最終的にガイドワイヤー及びカテーテル挿入を完了し,血液の逆流も確かめてカテーテルを留置固定した。15分後に呼吸困難を訴え頻呼吸となった。
 最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
97%

Assessment
①右鎖骨下静脈からのカテーテル挿入 ⇒ 侵襲的な手技,考

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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