問題番号 : 103D54

6歳の男児。5日前からの発熱と全身倦怠感とを主訴に来院した。心音と呼吸音とに異常を認めない。左右の頸部リンパ節を1cm触知する。右肋骨弓下に肝を6cm,左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球285万,Hb 9.1g/dL,白血球2,000,血小板8.1万,プロトロンビン時間60%(基準80~120),APTT 42秒(基準対照32.2)。血液生化学所見:フェリチン12,400 ng/mL(基準20~120),AST 384IU/L,ALT 28IU/L,LD〈LDH〉1,883 IU/L(基準260~530)。CRP2.4mg/dL。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
 診断はどれか。

正解
b
国試正答率
91%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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