問題番号 : 103B53

本問は,103B53~55の連問の一部です。

 64歳の男性。発熱と排尿困難とを主訴に来院した。
現病歴:2年前から夜間頻尿と尿線狭小とを自覚していたが,生活に支障がないため放置していた。5日前から風邪をひいていた。2日前から頻尿,排尿痛および排尿困難を認めた。昨晩から悪寒がある。
既往歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長160cm,体重62kg。体温38.9℃。脈拍104/分,整。血圧148/88mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。腹部超音波写真を別に示す。
 症状でみられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
94%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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