問題番号 : 102F16

48歳の男性。突然の意識障害のため搬入された。意識は昏睡状態。瞳孔は両側とも散大し,対光反射が消失していた。頭部単純CTでくも膜下出血と診断し,人工呼吸器による治療を続けたが,来院3日後に臨床的脳死状態と判定した。患者の家族と担当医との会話を以下に示す。
医師① 「説明をお聞きになりたい家族の皆様はそろっていますか」
家族  「親戚は全員集まっています」
医師② 「これまで最善と考えられる治療を行ってきました」
家族  「ありがとうございます」
医師③ 「残念ですが,今後,治療によって意識が戻る可能性はありません」
家族  「運命なので仕方ありません」
医師④ 「患者さんは意識が回復しないようなら安楽死を望んでいましたか」
家族  「よく分かりませんが,はっきりとは言っていませんでした」
医師⑤ 「患者さんは臓器提供意思表示カードをお持ちだったでしょうか」
家族  「運転免許証に貼ってあったように思いますので探してみます」
 医師の発言で適切でないのはどれか。

正解
d
国試正答率
98%

選択肢考察
(解答率:○a 0.4%,○b 0.1%,○c 0.7%,×d 9

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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