問題番号 : 102D22

11か月の乳児。チアノーゼ増強と呼吸困難のため搬入された。在胎38週2日,2,850gで出生した。生後1日から心雑音を指摘され,心エコー図でFallot四徴症と診断された。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は95%であったため,外来で経過観察していたが,3か月ころから90%となった。6か月ころから激しく泣いた時にチアノーゼ増強と呼吸促迫とを呈する発作が出現した。
 発作時の対応で誤っているのはどれか。

正解
e
国試正答率
82%

Assessment
①11か月の乳児の啼泣時に増強したチアノーゼと呼吸促迫

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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