問題番号 : 102C31

本問は,102C30~31の連問の一部です。

 72歳の女性。突然の頭痛のため搬入された。
現病歴:2時間前に突然の後頭部痛と嘔気とが出現した。
既往歴:40歳代から高血圧症で降圧薬を服用中である。
生活歴:特記すべきことはない。
家族歴:父親が高血圧。母親が大腸癌。
現 症:意識は清明。身長150cm,体重49kg。体温37.2℃。脈拍68/分,整。血圧164/88 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。 神経学的に異常はない。
検査所見:尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球415万,Hb 13.0g/dL,Ht 38%,白血球17,700(桿状核好中球4%,分葉核好中球78%,好酸球1%,好塩基球0%,単球5%,リンパ球12%),血小板18万。血液生化学所見:血糖181mg/dL,総蛋白6.9g/dL,アルブミン4.2 g/dL,尿素窒素14.0mg/dL,クレアチニン0.4mg/dL,総コレステロール194mg/dL,総ビリルビン1.2mg/dL,AST 23IU/L,ALT 20IU/L,LDH 223IU/L(基準176~353),ALP 243IU/L(基準260以下),Na 141mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 102mEq/L。
 入院時の頭部単純CTを別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
99%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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