問題番号 : 102B62

本問は,102B60~62の連問の一部です。

 9か月の乳児。嘔吐を主訴に来院した。
現病歴:昨夜から37.8℃の発熱を認めた。黄色水様の下痢が5回あり,食欲は低下していた。今朝から排便はない。母乳を3回与えたが,3回とも吐いた。顔色不良で,激しく泣いた後,ぐったりする状態を繰り返している。
発育・発達歴:在胎39週,胎盤早期剥離のため,緊急帝王切開で出生した。体重3,225g。Apgarスコア3点(1分)。追視2か月,あやし笑い3か月,首のすわり6か月,寝返り6か月,お坐り9か月。母乳栄養で,生後5か月から離乳食を開始している。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:身長72cm,体重7,800g。体温37.5℃。心拍数140/分,整。無表情でうとうととしている。皮膚と口唇とは乾燥し,皮膚色は蒼白である。眼瞼結膜はやや貧血様で,眼球結膜に黄染を認めない。咽頭に軽度の発赤を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で,右下腹部は空虚であり,右上腹部を触ると激しく泣く。項部硬直を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球311万,Hb 10.7g/dL,Ht 31%,白血球12,600(好中球66%,好酸球3%,好塩基球2%,単球5%,リンパ球24%),血小板21万。血液生化学所見:血糖76mg/dL,総蛋白6.2g/dL,アルブミン3.4g/dL,尿素窒素9.0mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,総ビリルビン0.7mg/dL,AST 21IU/L,ALT 18IU/L,LDH 362IU/L(基準340~700),ALP 580 IU/L(基準780以下),Na 138mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 97mEq/L。CRP 1.8mg/dL。
 腹部超音波検査でみられる所見はどれか。

正解
d
国試正答率
99%

Assessment
①9か月の乳児 ⇒ 腸重積の好発年齢
②嘔吐 ⇒ 腸重積

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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