本問は,102B54~56の連問の一部です。
68歳の男性。尿失禁を主訴に来院した。
現病歴:2年前から就寝後に2回トイレに行くようになった。1か月前から気が付かないうちに尿失禁をきたしている。残尿感と排尿困難とは認めない。
既往歴:10年前から糖尿病で血糖降下薬を内服している。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:意識は清明。身長160cm,体重66kg。体温36.4℃。脈拍68/分,整。血圧144/88 mmHg。下腹部に弾性軟で手拳大の腫瘤を触知する。下肢に浮腫を認めない。直腸診で小鶏卵大の前立腺を触知するが,硬結や圧痛は認めない。
検査所見:尿所見:蛋白(-),糖2+,潜血(-),沈渣に赤血球と白血球とを認めない。血液所見:赤血球450万,Hb 14.6g/dL,Ht 44%,白血球5,600。血液生化学所見:血糖146mg/dL,HbA1c 6.8%(基準4.3~5.8),尿素窒素20.0mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL。免疫学所見:CRP 0.1 mg/dL,PSA 1.6ng/mL(基準4.0以下)。
対応として適切なのはどれか。