65歳の男性。右前胸部の疼痛を主訴に来院した。2か月前から乾性咳嗽と労作時の呼吸困難とが出現し,徐々に増悪した。16歳から60歳まで自動車整備工をしていた。喫煙は20本/日を45年間。意識は清明。身長168cm,体重54kg。体温37.0℃。脈拍76/分,整。血圧130/90mmHg。胸部右側の呼吸音の減弱を認める。血液所見:赤血球429万,Hb 14.6g/dL,Ht 45%,白血球4,100,血小板20万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL,アルブミン3.5g/dL,AST 22IU/L,ALT 9IU/L,LDH 128IU/L(基準176~353)。CRP 0.2 mg/dL。穿刺排液した胸水は黄色混濁で,比重1.019。蛋白5.2g/dL,LDH 151IU/L,アデノシンデアミナーゼ45.0IU/L(基準50以下),ヒアルロン酸高値。一般細菌および抗酸菌培養は陰性で,結核菌のPCR検査も陰性であった。胸部単純CT(A)を別に示す。確定診断のため,胸腔鏡下で壁側胸膜上の結節を生検した。生検組織のH-E染色標本(B)とカルレチニン免疫組織染色標本(C)とを別に示す。CEAによる免疫組織染色は陰性であった。
診断はどれか。