問題番号 : 101H20

34歳の女性。乾性咳嗽と呼吸困難とを主訴に来院した。2年前から梅雨明けのころに同様の症状が出現していたが,今回は息苦しさが強くなった。意識は清明。体温37.5℃。脈拍84/分,整。血圧110/72mmHg。赤沈42mm/1時間。血清生化学所見:総タンパク7.8g/dL,γ-グロブリン34.3%,IgG 2,480mg/dL(基準960~1,960)。ツベルクリン反応陰性。Trichosporon asahiiに対する沈降反応とリンパ球刺激試験とが陽性である。
Gell & Coombs分類でのアレルギー反応型はどれか。2つ選べ

正解
c, d
国試正答率
90%

Assessment
2年前から梅雨明けのころに,咳嗽,呼吸困難を繰り返し,<

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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