問題番号 : 101G56

78歳の男性。高熱を主訴に来院した。正月明けから鼻汁と咽頭痛とが出現し,3日後の今朝から悪寒・戦慄と39℃ 台の発熱,頭痛,全身倦怠感および筋肉痛を訴え,食事が摂取できなくなった。介護老人福祉施設に入所中であり,同様の症状を呈する者が周囲にいる。意識は清明。疲弊顔貌を呈している。脈拍92/分,整。血圧128/84mmHg。呼吸音に異常はない。鼻腔粘膜病原微生物抗原検査を行った。
この患者への対応として適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
90%

Assessment
sick contact(同様の症状を呈する者が周囲にい

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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