問題番号 : 101A55

3か月の乳児。発熱とチアノーゼとを主訴に来院した。1か月前から肺炎として治療されていたが,軽快しないため紹介された。体温38.5℃。呼吸数38/分。栄養状態は不良である。血液所見:白血球22,000(桿状核好中球20%,分葉核好中球33%,単球9%,リンパ球38%)。血清生化学所見:IgG 1,730mg/dL(基準280~700),IgA 60mg/dL(基準10~60),IgM 198mg/dL(基準30~120)。CRP 4.0mg/dL。白血球のNBT〈nitroblue tetrazolium〉還元試験は陰性。胸部エックス線写真を示す。
この疾患について正しいのはどれか。2つ選べ

正解
b, e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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