問題番号 : 101A32

38歳の男性。6か月前から徐々に進行する動悸と息切れとのため来院した。体格栄養中等度。脈拍88/分,整。血圧128/76mmHg。四肢に数個の紫斑を認める。頸部リンパ節は触知しない。眼瞼結膜は貧血様であるが,眼球結膜に黄染はない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球198万,Hb 6.8g/dL,Ht 22%,白血球2,300,血小板4.5万。血清生化学所見:総タンパク6.5g/dL,総ビリルビン1.0mg/dL,AST 45U/L,ALT 30U/L,LDH 770U/L(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
この病態について誤っているのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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