問題番号 : 100I34

27歳の女性。朝起床しようとして,足に力が入らず歩行困難となったことを主訴に来院した。昨日までは普通に歩行していた。下痢と嘔吐とはみられない。血圧102/68mmHg。両下肢の筋力が同程度に低下している。血清生化学所見:Na 139mEq/L,K 1.7mEq/L,Cl 114mEq/L,クレアチニン0.9mg/dL。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.26,PaO2 111Torr,PaCO2 24Torr,HCO3 16.1mEq/L。
診断はどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
起床時の脱力と血清カリウムの低下がみられ,周期性四肢麻痺

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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