問題番号 : 100I10

70歳の男性。労作時の息切れを主訴に来院した。平地なら同年輩の友人と同様に歩行できるが,地下鉄の階段では遅れてマイペースでないと昇れない。40年前,肺結核に対し胸郭形成術を受けた。
この患者の息切れの程度はHugh-Jones分類の何度か。

正解
b
国試正答率
60%

Assessment
呼吸不全による労作時(運動時)呼吸困難のスケールとして,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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