問題番号 : 100I1

66歳の男性。路上生活者。1か月前から微熱を自覚している。近くの教会でおにぎりと味噌汁との支給があるために行ったところ,保健師から医療機関の受診を勧められ,ボランティアに付き添われて来院した。8年前に失業し,3年前から路上生活者となった。空き缶の回収等で小銭を稼いで生活をしており,路上生活の仲間と毎晩酒を飲む。意識は清明。体温37.2℃。脈拍84/分,整。血圧142/88mmHg。眼瞼結膜に軽度貧血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。
対応として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
1か月前からの発熱であり,高齢者で路上生活,毎晩飲酒をし

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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