問題番号 : 100H22

21歳の男性。大量の発汗があり,突然無口になってうずくまったため,友人に伴われて来院した。生来健康である。ラグビー部の副主将として,早朝から部員の先頭に立って合宿練習を指揮していた。天気は快晴であり,午後2時の来院時,気温33℃,湿度65%,無風。意識は清明。嘔気と嘔吐とはない。身長170cm,体重70kg。体温37.4℃。呼吸数24/分。脈拍92/分,整。血圧128/72mmHg。下腿,大腿および腹部に軽度の筋攣縮が認められる。
対応として最も適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

Assessment
運動時に大量発汗し,筋の攣縮を生じたという病歴から,熱中

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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