問題番号 : 100H5

48歳の女性。労作時呼吸困難を主訴に来院した。数年前から1kmの歩行でも息切れのため途中で休むようになった。身長156cm,体重48kg。呼吸数24/分。脈拍92/分,整。貧血と黄疸とを認めない。血液所見:赤血球500万,白血球4,800。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.48,PaO2 60Torr,PaCO2 36Torr,A-aDO2 45Torr。
考えられる病態はどれか。

正解
e
国試正答率
90%

Assessment
労作時の呼吸困難,PaO2 60T

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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