問題番号 : 100D36

本問は,100D35~36の連問の一部です。

38歳の男性。直下型地震で倒壊した家屋の下敷きになり救急車で搬入された。
現 病 歴:地震で倒れた柱に両側下肢を挟まれ,救助隊が到着するまで身動きができなかった。両側下肢に激痛がある。尿は出ていない。
現  症:意識は混濁。身長177cm,体重72kg。体温37.1℃。脈拍112/分,整。血圧76/32mmHg。皮膚は蒼白で冷たい。頸静脈の怒張が臥位で認められない。両側下肢に皮下出血と腫脹とを認める。救出から搬入まで尿は出ておらず,入院後にカテーテルの導尿によって10mLの尿が得られた。
検査所見:尿所見:色調はコーラ色,タンパク1+,糖(-),潜血1+。血液所見:赤血球310万,Hb 11.2g/dL,Ht 30%,白血球13,700,血小板34万。血清生化学所見:総タンパク6.5g/dL,アルブミン4.5g/dL,尿素窒素40mg/dL,クレアチニン2.5mg/dL,尿酸8.0mg/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 700U/L,ALT 140U/L,CK 10,200U/L(基準10~40),Na 135mEq/L,K 7.1mEq/L,Cl 111mEq/L。心電図でT波の増高が認められる。
輸液として最も適切なのはどれか。

正解
a
国試正答率
90%

Assessment
家具の下敷きとなった下肢に激痛,皮下出血,腫脹を認めてお

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る