問題番号 : 100C29

本問は,100C28~30の連問の一部です。

56歳の女性。右乳癌の治療のため外科病棟に入院していたが,夜間急に興奮状態となった。
現 病 歴:3週前に右乳房切除術を受け,続いて抗癌化学療法を開始した。次第に上腹部不快感,抑うつ気分および不眠が強まった。「私はこのまま死んでいきたい。もう治療は受けたくない」と訴え,食事をとらなくなった。夜になって急に言動に脈絡がなくなり,点滴を自ら外そうとした。それを止めようとした看護師に物を投げつけ,「悪魔め,私の子供を殺すな」などと激しくののしった。
既 往 歴:特記すべきことはない。
家 族 歴:特記すべきことはない。
現  症:かけつけた当直医が話しかけても,うわの空だったり,興奮したりする。ここが病院であることを理解していない様子である。
この状態への対応として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

診断:せん妄

選択肢考察
×a 隔離する。

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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