問題番号 : 100C17

本問は,100C16~18の連問の一部です。

 1歳6か月の男児。発熱と顔色不良とを主訴に来院した。
現 病 歴:昨夕,不機嫌,38℃ 台の発熱および顔色不良に気付いた。夜は眠ったが今朝も不機嫌で元気がなかった。
出 生 歴:在胎40週,自然分娩で出生した。出生時の身長51cm,体重3,240g,頭囲33.5cm,胸囲33.0cm。Apgarスコア10点(1分)。
発育歴・既往歴:精神運動発達は正常である。予防接種はBCG,ポリオワクチン2回,DPTⅠ期および麻疹ワクチン完了。9か月時に突発性発疹に罹患した。
現  症:身長82cm,体重10.2kg。体温37.8℃。呼吸数48/分。脈拍160/分,整。血圧96/64mmHg。意識はやや傾眠状態。顔色不良で顔貌は無欲状である。大泉門は閉鎖している。咽頭は軽度に発赤し,粘膜疹はない。リンパ節は触知しない。鼓膜の発赤はない。胸部に異常所見はない。仰臥位で,頸部を前屈すると股関節と膝関節とで下肢が屈曲し,両下肢を伸展位で挙上すると膝が屈曲する。足底をさすると母趾は底屈する。
検査所見:尿所見:異常なし。血液所見:赤血球394万,Hb 10.7g/dL,白血球15,900(後骨髄球2%,桿状核好中球10%,分葉核好中球54%,単球12%,リンパ球22%),血小板12万。CRP 11.2mg/dL。
この患児でみられるのはどれか。2つ選べ

正解
c, d
国試正答率
90%

Assessment
急性の経過で発熱,顔色不良,意識障害が出現している。診察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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