問題番号 : 100A30

56歳の男性。食欲低下と全身倦怠感とを主訴に来院した。薬物の服用はない。3日前から症状が出現し,家族に目の黄染を指摘された。4週前バーベキューでイノシシ肉を食べたが一緒に食べた人も同様の症状を訴えている。血液所見:赤血球440万,Hb 14.9g/dL,Ht 43%,白血球5500,血小板26万,プロトロンビン時間46%(基準80〜120)。血清生化学所見:総蛋白8.3g/dL,アルブミン4.7g/dL,IgG 1780mg/dL(基準960〜1960),総ビリルビン4.7mg/dL,直接ビリルビン3.9mg/dL,AST 659単位,ALT 1222単位,ALP 278単位(基準260以下),γ-GTP 192単位(基準8〜50)。免疫学所見:CRP 0.4mg/dL,IgM型HA抗体(−),HBs抗原(−),HBs抗体(+),HCV抗体(−),HCV-RNA(−),VCA-IgG抗体(+),CMV-IgG抗体(+),抗核抗体(−)。
最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
94%

Assessment
①発症機転はイノシシ肉の摂取と集団発生→経口感染である

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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