問題番号 : 100A22

68歳の男性。30分以上続く強い胸痛を主訴に来院した。喫煙30本/日を20年間。身長175cm,体重72kg。脈拍92/分,整。血圧148/90mmHg。心雑音はない。両側下肺野にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球505万,Hb 15.8g/dL,Ht 46%,白血球12,100,血小板22万。血清生化学所見:総タンパク7.5g/dL,総コレステロール224mg/dL,トリグリセリド174mg/dL,AST 75U/L,ALT 26U/L,CK 329U/L(基準10~40),LDH 329U/L(基準176~353)。心電図を示す。
対応として誤っているのはどれか。

正解
d
国試正答率
90%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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