48歳の男性。急激な胸痛を主訴に来院した。以前から,ときどき呼吸困難感を自覚していたが,今朝,突然に前胸部の痛みが出現した。発症直後の来院で,いまだに若干の胸痛はあるが,意識は清明。胸痛はこれまで経験がなかったが,たびたびあった呼吸困難感は夕方より早朝に感じることが多く,数分で自然に治まっていた。咳は日中たびたび生じていたが,喫煙のためと思っていた。職場の健康診断ではメタボリック症候群と不整脈を指摘され,禁煙と運動療法を指示されていた。服薬歴はない。脈拍94/分,血圧133/92mmHg。尿所見:タンパク(-),糖(-),潜血(-)。血液生化学所見:総タンパク7.3g/dL,総ビリルビン0.8mg/dL。AST 20IU/L,ALT 15IU/L。HbA1c 4.2%。総コレステロール244mg/dL,HDLコレステロール38mg/dL(基準40以上),LDLコレステロール168mg/dL(基準140以下),トリグリセリド190mg/dL。抗HA-IgM抗体 陰性。胸部打診上,左右差なく鼓音なし。呼吸音は正常。心雑音なし。腹部は平坦で肝脾を触知しない。腸蠕動音は正常。
まず行うべき検査として重要でないのはどれか。