問題番号 : 18403952

48歳の男性。急激な胸痛を主訴に来院した。以前から,ときどき呼吸困難感を自覚していたが,今朝,突然に前胸部の痛みが出現した。発症直後の来院で,いまだに若干の胸痛はあるが,意識は清明。胸痛はこれまで経験がなかったが,たびたびあった呼吸困難感は夕方より早朝に感じることが多く,数分で自然に治まっていた。咳は日中たびたび生じていたが,喫煙のためと思っていた。職場の健康診断ではメタボリック症候群と不整脈を指摘され,禁煙と運動療法を指示されていた。服薬歴はない。
 この患者に予想される所見はどれか。

正解
d
正答率
60%



診断:冠攣縮性狭心症

[1]
選択肢考察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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