問題番号 : 18403770

68歳の女性。夫と自家用車で旅行中,突然呼吸困難を訴えたので来院した。身長154cm,体重53kg。呼吸数23/分。脈拍106/分。体温36.4℃。血圧122/73mmHg。口唇と下腿にチアノーゼを認める。呼吸音に異常はみられない。Ⅱ音の亢進を認める。心電図と胸部X線で異常所見を認めない。
 考えられるのはどれか。

正解
j
正答率
60%

Assessment
体温が平熱であるため,かぜ症候群は否定される。呼吸困難の

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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