問題番号 : 18304194

 12歳の女児。2年前から1型糖尿病のため1日4回のインスリン注射療法を施行している。3日前から発熱,頻尿,腰痛があり,昨日から全身倦怠感,悪心,嘔吐があり食事をとっていない。今朝,母親が起こそうとしたが,呼びかけに対する反応が悪く,すぐに眠ってしまうため,救急車で搬送された。母親によると昨日は食事をとらなかったため,注射を打っていないという。意識レベルはJCSで30。体温38.5℃。呼吸数26/分。脈拍120/分。血圧98/60mmHg。血糖値は600mg/dLを超えている。皮膚は乾燥している。対麻痺はみられない。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.16,PaO2 125.6Torr,PaCO2 12.8Torr,HCO3 4.2mEq/L,base excess -22.3mEq/L(基準-3~+3)。
 この患児の病態として可能性が高いのはどれか。

正解
a
正答率
90%


診断:糖尿病性ケトアシドーシス

[1]
選択肢考察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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