問題番号 : 18303913

 81歳の男性。3年前から咳・痰が多いのを自覚していた。6か月前くらいから階段昇降時に息切れするようになった。家族にタバコの多さを指摘され,不安になって来院した。喫煙歴:20本/日,60年。下腿浮腫や夜間発作性呼吸困難,起坐呼吸は認めない。痰は膿性である。身長155cm,体重38kg。脈拍102/分,整。血圧126/60mmHg。胸鎖乳突筋の肥厚,喘鳴,吸気時鎖骨上窩の陥凹がみられた。胸部X線写真を示す。
 次に行うべき検査はどれか。

正解
b
正答率
93%



診断:慢性閉塞性肺疾患

[1]
選択肢考察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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