問題番号 : 18303862
70歳の男性。呼吸困難を主訴として来院した。身長165cm,体重47kg。2年前から上り坂を歩くと息切れがしていたが,1か月ほど前から平坦な道でも息切れするようになり,昨日から息苦しさと乾いた感じの咳が悪化した。脈拍70/分。血圧110/83mmHg。喫煙歴は1日30本を50年間続けている。 この患者でみられる可能性が低いのはどれか。
診断:慢性閉塞性肺疾患[1]選択肢考察
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。