問題番号 : 18303823
42歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。2か月前から息切れ,呼吸困難を起こすようになった。最近では1日に何回か動悸を起こすこともある。夜間では呼吸困難のために眠れないことも多い。体重が最近,5kg増加した。喫煙歴はない。最近は風邪にかかっていない。頸静脈怒張に加え,下腿や顔面に浮腫を認める。胸部エックス線写真で心拡大を認める。Mモード心エコー図を示す。 最も考えにくいのはどれか。
診断:うっ血性心不全[1]選択肢考察
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。