問題番号 : 18303763
53歳の男性。突然,激しい胸痛が出現し,30分以上持続した。やがて呼吸困難が生じたため,救急車で搬送された。本人は顔面蒼白で話すことができない。家族によると狭心症のため通院中だという。心電図では,心筋梗塞の所見を示している。聴診で水泡音を認めた。胸部X線写真を示す。 最も考えられるのはどれか。
診断:肺水腫[1]選択肢考察
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。