60歳の男性。最近,下肢がむくむようになってきたために来院した。1年前から全身倦怠感が出現していた。健診で肝機能障害を指摘されている。28年前に胃潰瘍による胃切除術の既往があり,輸血を受けている。排便時に出血することがあるという。身長170cm,体重58kg。脈拍72/分,整。血圧120/56mmHg。胸部の聴診で心雑音を認めない。腹部に脾腫と腹水を認める。飲酒習慣はない。家族に肝疾患はない。くも状血管腫,女性化乳房,腹壁静脈怒張,手掌紅斑を認める。肝腫大を認めない。血液所見:血小板10万,プロトロンビン時間17秒(基準10~14)。血清生化学所見:アルブミン3.0g/dL。アンモニア200μg/dL(基準18~48)。コリンエステラーゼ268IU/L(基準400~800)。腹部超音波写真では肝萎縮,脾腫,腹水を認める。
この患者の病態として適切でないのはどれか。