問題番号 : 18303704

 60歳の男性。最近,下肢がむくむようになってきたために来院した。1年前から全身倦怠感が出現していた。健診で肝機能障害を指摘されている。28年前に胃潰瘍による胃切除術の既往があり,輸血を受けている。排便時に出血することがあるという。身長170cm,体重58kg。脈拍72/分,整。血圧120/56mmHg。胸部の聴診で心雑音を認めない。腹部に脾腫と腹水を認める。飲酒習慣はない。家族に肝疾患はない。くも状血管腫,女性化乳房,腹壁静脈怒張,手掌紅斑を認める。肝腫大を認めない。血液所見:血小板10万,プロトロンビン時間17秒(基準10~14)。血清生化学所見:アルブミン3.0g/dL。アンモニア200μg/dL(基準18~48)。コリンエステラーゼ268IU/L(基準400~800)。腹部超音波写真では肝萎縮,脾腫,腹水を認める。
 この患者の病態として適切でないのはどれか。

正解
d
正答率
91%


診断:肝硬変

[1]
選択肢考察

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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