問題番号 : 18302360

 58歳の女性。数年前より咳・痰が増え,痰は時に黄色であった。この2日間,咳・痰がひどいため,来院した。20歳のころに副鼻腔炎の治療を受けたことがあるという。体温36.7℃。血圧134/72mmHg。免疫学所見:CRP 0.7mg/dL。動脈血ガス分析:PaO2 100Torr,PaCO2 50Torr。左下肺野にcoarse cracklesを認める。胸部単純CT写真を示す。
 本症例に当てはまるのはどれか。

正解
d
正答率
53%


Assessment
慢性の咳・痰がみられ,慢性副鼻腔炎

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る