問題番号 : 18301370

 70歳の男性。糖尿病と高血圧の既往がある。呼吸困難,顔色不良,起坐呼吸を認める。脈拍120/分。血圧75/45mmHg。胸部X線写真にて右肺門部陰影と右末梢肺野の透過性亢進および縦隔の左方偏位がみられる。
 考えられるのはどれか。

正解
e
正答率
71%

Assessment
呼吸困難とショック症状を伴う本症例の診断の決め手は,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る