問題番号 : 18301360

 31歳の男性。自家用車の中で寝泊まりする旅をしていた。朝起床すると呼吸困難と手足のしびれが生じたので来院した。身長170cm,体重70kg。血圧72/52mmHg。血液所見:FDP 15.1μg/mL(基準4以下),Dダイマー11.2μg/mL(基準1未満)。心電図にてⅠ誘導でS波,Ⅲ誘導で陰性T波を認める。
 考えられるのはどれか。

正解
j
正答率
94%

Assessment
長時間運転をしていたため,下肢静脈に血栓が

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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