問題番号 : 18208790

 43歳の男性。1週前より発熱,咳をきたし,2日前からは呼吸困難もみられるようになった。血液学的検査で抗HIV抗体陽性,リンパ球およびCD4陽性T細胞の著減がみられた。胸部単純X線写真で両側肺野にスリガラス様陰影を認めた。肺胞洗浄法において,Grocott(グロコット)染色により菌体が確認された。
 抗菌薬として最も適切なのはどれか。

正解
b
正答率
86%

診断:ニューモシスチス肺炎

選択肢考察
抗HIV

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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